夜。扉を開かず。答えない。そうして誰かがいるとなれば
『俺のこと、嫌になったのか』
そう誤解されるのは、一般論だった
有り体に言えば、浮気
そんなことはないけど
まさか監禁されているなんて、考える方が珍しいだろう
『連絡が取れないのも、それのせいなのか。どうしてだ……。っ、俺の何がいけない。聞いてやるから、それを。だから、せめて……せめてっ』
「聞いちゃ駄目だよ。虫の喚(わめ)きだ。――耳が腐るな」
聞いていたい声と、聞きたくはない声
交互に飛び交うそれはどれもが私宛てだけど、聞いていいのは彼の声だけだった
――ああ、聞きたくないのはあの人も同じだった
『俺はまだ、お前と別れるなんて考えてない。一緒にいたいんだ』
泣きそうになる
『俺のこと、嫌になったのか』
そう誤解されるのは、一般論だった
有り体に言えば、浮気
そんなことはないけど
まさか監禁されているなんて、考える方が珍しいだろう
『連絡が取れないのも、それのせいなのか。どうしてだ……。っ、俺の何がいけない。聞いてやるから、それを。だから、せめて……せめてっ』
「聞いちゃ駄目だよ。虫の喚(わめ)きだ。――耳が腐るな」
聞いていたい声と、聞きたくはない声
交互に飛び交うそれはどれもが私宛てだけど、聞いていいのは彼の声だけだった
――ああ、聞きたくないのはあの人も同じだった
『俺はまだ、お前と別れるなんて考えてない。一緒にいたいんだ』
泣きそうになる


