(二)
恋人の振る舞いをする最中、訪問客が来た
とは言っても、まだ部屋には入れていない
玄関先で、インターホンを続けて鳴らされる
お兄さんだ
と、あの陽気さに軽く癒やしを貰えると思うも、時間が合わない
夜に宅配するなんて、どこかおかしいだろう
とりあえずは、いつものような出迎え方をする
彼が銃を構えて、私が返事をしようと
『彩芭、いるのか』
――した声を、呑み込んだ
扉の先から来た声掛け
耳に入った瞬間に、頭が認識した
あの人
頭に浮かんだあの顔
返事をする前に、扉の覗き窓を見れば
想像が確信になった
前髪を長くし、左目に眼帯をした男性


