ヤンデレ彼氏に監禁されて

彼の中では、どれだけ私を美化しているのだろうか


自分の見目の良し悪しなんて、毎朝鏡を見て実感している


平均的と平凡さを交えた顔に、とても魅がつく言葉は似合わないのだが


言葉の後半は図星しかなかった


彼がいない間、私は別の人を好きになっている


彼の愛情が薄れたのも事実だけど、少しだけ訂正があった


「クルキさんの方が月ですよ」


素直に出た言葉


役割が違う、月は彼だ

見目の良しだけの話ではなく、彼に魅了されていたのは私の方


どうしようもなく好きだったあの頃


雲である私は、月に憧れ近付いたが

近付きすぎて、月は私の思うものじゃないと知った


いくら綺麗でも、月は『闇の中』にいるからこそ生えるのだから


暗闇は、怖い
一般的の心理であるし、彼の闇は深い


月だろうとも、『闇の住人』に相応しい彼は、それに恥じない異常を宿している