ヤンデレ彼氏に監禁されて

目つきが鋭く


構えからして、相当使いこなしていることも窺えた


普通、私なんかが銃を手にすれば、あたふた状態になるというのに


無表情で、恐らくは、人を殺しても変わらない


彼は、確実に発砲をする


もしも、警察が強行突破してきた暁には、奇襲になるだろう


入るなり、バンッだ


回避方法などない


それに、もうしかしたら彼は、私を人質にするかもと


「彩芭、一緒来て」


「…………」


思っている内に、予感的中


銃を向けられることはないけど、手を引かれ、玄関前まで連れて行かれる


相変わらず鳴るインターホン


律儀に、間を置いた礼儀正しい鳴り方だ


誰だと思う


友人か、でもお別れはした


親か、だったらインターホン鳴らさずに、ずかずか入ってくる