ヤンデレ彼氏に監禁されて

抱き締められ、耳を塞がれた


言われた通り目を瞑れば、無と名の付く空間のようだ


空間が、鈍い


音もなく、光もなく

あるのは、温かいもの



先ほどまで、彼に過剰反応していた自分は、どこか


命に関わるほどの苦しみがあれば、何にでもすがりたくなるのか


皮肉だ


彼が私を『こうした』のに、最後には、彼は私を『こうさせた』


原因である、彼

原因だからこそ、責任をとってほしいもの


思惑は違えど、彼は責任の責務をしたということか


「……っ、はぁ」


正常が戻りつつある


心中複雑と言えば、そうだけど


狂った時に、誰かに傍にいてほしいのは確かだった


誰でも、いい訳じゃない


「彩芭、安心してくれ。俺は、ずっと傍にいるよ」


こんな風に、真剣に『心配』をしてくれる人


偽善の救いはいらない


意義、体裁だけの助けは意味がなく


心ある救済だけが、唯一の安定剤でもあった