ヤンデレ彼氏に監禁されて

あまり揺さぶってはいけないと判断したか、彼がするのは背中をさすり、声をかけるだけ


対処法は、正しい
混乱する頭に、その行いは、落ち着く


けど、対処する人自体が間違っていた


彼だ
彼が、彼は、彼に――!


「――っ」


渦巻く危険


彼が、私を
彼に、私が
彼は、私に


流されても、拭いきれない過去が、余計に体を不調にさせた


――と、背中を撫でていた感触がどこかに消えた


顔をあげる前に、私から離れる彼


「彩芭、飲んでっ、落ち着くんだ」


数秒後に戻ってきた彼の手には、コップ――水が入ったそれを、渡された


唾液ごと、飲み干す
渇いていたかのような飲みっぷりだった


そうしてまた、呼吸を荒げるが、最初と比べたらおしとやかなものだ


「落ち着いて……。目を瞑って、何も考えなくていいから。

無理に呼吸しようと思わず、自然に」