「春菜、いつもの病院でいい?」


「うん。でも・・・」


「もーいいから、着くまで寝てろ」


「ごめんね」


ごめんねって言ったら、ひろ君は苦笑して私の頭をなでた。


結局熱は下がらなくて、病院に行くことになってしまった。


ひろ君に、ほんとに大学行かなくて平気?って何度も聞いたら。


そのたびに、困ったような笑顔をして大丈夫って答えてた。


大学4年だから、あんまり授業ないんだって。


それより就職活動が大変って前に言ってた気がする。


いつもの病院って、私が小さいときからお世話になってる大学病院。


私が入院するたびに、ひろ君がお見舞いに来てくれてたから私たちにとってはお馴染みの病院。


何回も熱出してるとはいえ、やっぱ身体キツイ。


ひろ君、運転上手だなぁとか思って。


いつの間にか、眠りに落ちていった。