また歩きだした。


「ねぇ翔馬。それって・・・」


私のこと好きってこと?


「もしの話だから、気にすんな」


「うん」


なんとなく、わかってしまった。


翔馬の気持ち。


気づいてしまった。


いくら私でも、そこまで言われたら、気づいちゃうよ。


「じゃあな」


「ごめんね。駅まで付き合ってもらって」


「気にすんな」


自転車にまたがると、私に手を挙げて走って行った。


電車に揺られて家に帰る。


夏休みだからか、親子連れが多かった。