氷の女王に愛の手を


そして二つの異なるステップシークエンスの八つの要素を行う。


満たされない要素があったり、余分な要素があったり、ミスをした要素をやり直したりしてはいけない。


つまり、ミスが許されない演技なのだ。


曲がかかる。


チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。


最初は3Lz-3Tのコンビネーションジャンプ。


しっかり助走し、左足アウトサイドエッジで右足のトウを突きジャンプ。


右足アウトサイドエッジで着氷。と同時に左足のトウを突いてセカンドジャンプ。


しっかりとエッジが氷を掴みライディング。3-3成功。


子供たちの歓声が聞こえる。


そういえば、あいつらに俺の演技を見せるのは初めてだっけ。これはミスしてられないな。


続いて俺の苦手な3A。


右足で滑りながら前を向き、左足アウトサイドで前向きに踏み切って跳ぶ。