「よいか諸君、今回集まってもらったのは他でもない。我々の恩人であるボスが、明後日病院から退院される。
ボスの退院祝い、さらには今後の健康を願うため、我々は立ち上がらなければならない!
というわけで、ボスにプレゼントを渡そうと思う。意義はないな?」


「ですがH。ボスには一体なにをプレゼントすればいいのでしょうか? 私はあの方にお使いして長いですが、未だに好みなどは存じてなどいませんぜ」


「ふふふ、俺を誰だと思ってる。ボスの好みはすでに裏ルートでリサーチ済みだ」


「さすがH。で、今回のミッションはその下準備というわけですね」


「Mは飲み込みが早いな。さよう、今回わざわざ大手スーパーであるジャスコに侵入したのはそのためだ! ふはははははっ」


「……俺もう帰っていい?」


ジャスコの入り口で『裏組織ごっこ』をしている人物に投げかける。


周りの無言の視線は痛いです。心がボロボロで挫けそうです。


それなのにこの二人は図太い神経なのか、はたまた気づいていないのか、問答無用で裏組織ごっこを続ける。


「なんだT。貴様ボスを裏切るつもりか!」