文学乙女

「−え?」





あたしはカードを探す手を止めて、不意に彼を見る。




「カード忘れても、貸出が出来ますので」




彼は念を押すように言った。





あたしは一瞬キョトンとした。




そうだった………。




カード無くても借りれるんだった。





何、一人でパニックってんだろう……。





バカみたいに騒ぐ自分が恥ずかしい。





むしろ赤面するばかりじゃん。