12月始め…


それは麗々にとって
…戦いの日々でした。

いつもより緊張感に包まれた教室…


いつもより激しい
シャーペンの音…





その原因はこの人にあったのです。

  玉木 麗々



「玉木さん…真剣ね-」

「当たり前よ明日からテストなんだから」


回りの声なんか物ともしません。


なぜなら…







耳栓をしていたからです!


――キュポン


「…あ」

麗々の耳に回りの雑音が入ってきました。


「玉木さん…勉強中悪いけど…」

こいつが耳栓を取ったのです。



「先生が呼んでるよ?」

   新田 基






彼は麗々の生涯最悪なライバルでした。