窓際のあたしの席。

イッペー君はその前にイスをこちらに向けて座ってる。


まさにマンツーマン!


緊張しすぎて、ヘンな汗でてきそう……。


そんなこと考えてたら、余計に緊張してきちゃって……。

うっ……なんか吐きそう。

気持ち悪くなってきた。

クラクラする。


てか、なんで夏なんだ!


こんな至近距離にいたら、ヘンな匂いしないかな……とか気になっちゃって

とてもじゃないけど、授業に集中なんてできない。


大丈夫。

“SEABREEZE”、何回も振ったし!



――なんて自分に言い聞かせてみるも。


背中をツーっと伝う汗。

何あたし!

多汗症か! 多汗症なのか!


「ううっ……」


うつむいてシャーペンをギュっと握り締めていると、頭上からイッペー君の声がした。