抑えることがどうしてもできないあたしはついに言ってしまった。




「・・そう、そんな事があったの」

「ごめん、あたし、本当はこんなこと言うつもりなかったの。」



お母さんとお父さんに想のことを誤解して欲しくなかったから。


「でも想くんが」
「違うの!!あたしが悪いの。全部・・全部」


「メイ?」


お母さんがあたしの手をギュッと握りながらあたしの名前を呼ぶ。


「私たちはいつだってメイの味方なのよ?」
「そう。例えメイが母親でも。俺達の大切な娘だ」


「お父さん、お母さん」


あたしとお母さんの手の上から、お父さんの手が重なる。



たとえあたしが母親でも


あたしの事を娘として心配してくれるお父さんとお母さんがいる。


すぐそばで


あたしを支えてくれてる。



「ありがとう」


感謝の気持ちと一緒に涙が再び流れる。


「もう、また泣いて!花に笑われちゃうわよ」


クスリと笑ってあたしにティッシュを渡してくれた。


「ありがと」


受け取って大きく鼻をかむ。



「でもメイ?そのことを想くんに確かめたのかい?」