「お前はもう少し自信持てよ」
握りしめた手に力を入れながら想からの言葉にまた涙があふれてくる。
あたし、いつからこんなに泣き虫になったんだろう?
「う・・ひっく、うん」
「あんなセンス悪いババァに言われてんなよな」
いつもはムカつくこの口調も今はなんだかすごく落ち着く。
「う、ん」
「ママ~?」
泣きじゃくるあたしを心配してか、花があたしの足もとを手で撫でてくれる。
こんなママでごめんね?
でも誰よりもあなたを愛してるから。
「ママ、しゅき」
覚えたての言葉で精いっぱいこの子なりにあたしを慰めてくれる。
そんな花が愛おしくて
「ママも花が大好き!」
思わず笑顔で答えてしまう。
「いつまでも泣いてると、置いてくぞ」
そう言って想が動物園の入り口に向かって歩き出す。
「あ、待ってよ~!」
涙を拭いて急いで花を抱っこして想のところまで急ぐ。
「ったく、行くぞ」
「ぞぉ♪ぞぉ♪ぞぉ♪」