大きな声が後ろから聞こえて振り返ると
あたしは屋上の手すりに足をかけていた。
そして
「た、たかはしくん・・」
何故かあたしを呼びとめたのは高橋くんで。
ぐいっと腕を引っ張られて地面に落とされた。
「お前。何考えてるんだよ!」
あたしを見つめる高橋くんは間違いなく怒っていて。
その視線が見れなくて
あたしはつい下を向いてしまう。
「関係ないでしょ!放っておいてよ!」
「好きなやつがそんなことしてるのに放っておくヤツなんているのかよ!」
「だって・・あたしがいなければ想は・・・」
想は幸せになれた。
こんなに悩むことなんてなかった。
「確かに何でこんなに早くに結婚なんてしてって思ったよ。
苦労するのなんて目に見えてるだろ?
青山はあんな容姿だしな。
でもそれを全部覚悟でここまでやってきたんじゃないのかよ!
それを青山のせいにして全部逃げ出すのかよ」
「高橋くんにあたしの気持ちなんて」
「知るかよ!じゃあお前は俺の気持ちを知ってるのか?
俺が今どんな気持ちでこうやってお前を止めてるのか、
お前は知ってるのかよ!」
「・・・ごめん」
「逃げても何も解決なんてしないぜ?」
ポンポンっとあたしの頭を優しく撫でて笑顔でそう言う。
そうだ
あたし
なにしてたんだろう?
今のあたしに死を選ぶことは逃げてることと同じ。


