「そりゃあ、私だって、綺麗なドレスや髪飾りの似合う素敵なお姫様に憧れたわ。
でもドレスは苦しいし、編み込んだ髪は頭が痛いったらないの。

私にはきっと山を走り回るほうがお似合いなんだわ。だから、美しさなんて必要ないのよ」


レオノーラはしみじみと言い、リュアネスはその様子に苦笑しました。


「ダンスにも手こずっていたしね。
よし。君がそう言うのなら、明日グラディス王女を元に戻しに行こう。ね?」


「ええ!」


レオノーラはにっこり笑って頷きました。