「王女の話も聞いたわ。でも、可哀想だけど、仕方ないんじゃないかしら。
私だって、妹たちの生まれる花を焼かれたら、どうしていたか分からないわ」


慰めるような妖精の言葉に、レオノーラはでも……、と悲しそうに言いました。


でも、グラディス王女があのままの姿だなんて、仕方のないことなのかしら?

グラディス王女がいくら酷い事をしたからって、一生あのままの姿でいなくてはいけないの?



「レオノーラ、あなたのせいじゃないのよ。悔やまないで」


妖精が、レオノーラの肩にそっと触れて言いました。


「ええ、ありがとう」


レオノーラは力なく笑いながら言いましたが、その瞳は悲しげでした。


はあ、と溜め息をついてうつむいたレオノーラは、頭の上で妖精とリュアネスがそっと目配せしているのに、気がつきませんでした。