「大変じゃないの! こんなのんびりしていられないわ。レオノーラを助けにいかなくちゃ!」


妖精は枝から体を浮かせて言いました。


「長老にこの事をお話して、私も助けに行くわ。さあ、あなたも来てちょうだい!」


「待てよ。レオノーラの処刑まで、あと1日しかないんだ。あまり遠くだと、困るんだけど」


リュイは慌てて言いましたが、妖精はリュイの腕を掴んで、無理やり立たせながら言いました。


「この森は妖精の国の入り口なの。妖精の国からビーワ国の王宮までなら、半日で行けるわ、だから早く来て!」


それを聞くと、リュイはぱっと飛び上がって言いました。


「そうか!
よし、助けは多い方がいいもんな。じゃあ、行こう!」


リュイと妖精は、全速力で森へと飛び込みました。