あたしは、キッとした眼で、真紀を見た。
「なんであたしが、逃げなきゃなんないの?」
「ふぅん」
真紀は、鼻を鳴らす。
「あたしは、なにも後ろめたいこと、してないから」
真紀が、ジョグに乗って、エンジンをかけた。
「案外、根性すわってんだ」
「ばかにしないで」
あたしも、セピアのスターターをはじく。
「すぐ喋れば、このまま帰してやったのに」
あわれむように、真紀が言った。
もし、ここで、あたしが泣きわめいて、ほんとのことを言ったら…?
真紀は、それを望んでるんだろうか?
でも、それこそ、ハンパだよ。
ここまでつっぱったら、泣きはいれたくない。
ハンドルを握った手が、少し震えた。
「ついてきな」
ひょいと顎をしゃくって、真紀が合図する。
ジョグは、発進した。
あたしは、黙って真紀に続いた。
「なんであたしが、逃げなきゃなんないの?」
「ふぅん」
真紀は、鼻を鳴らす。
「あたしは、なにも後ろめたいこと、してないから」
真紀が、ジョグに乗って、エンジンをかけた。
「案外、根性すわってんだ」
「ばかにしないで」
あたしも、セピアのスターターをはじく。
「すぐ喋れば、このまま帰してやったのに」
あわれむように、真紀が言った。
もし、ここで、あたしが泣きわめいて、ほんとのことを言ったら…?
真紀は、それを望んでるんだろうか?
でも、それこそ、ハンパだよ。
ここまでつっぱったら、泣きはいれたくない。
ハンドルを握った手が、少し震えた。
「ついてきな」
ひょいと顎をしゃくって、真紀が合図する。
ジョグは、発進した。
あたしは、黙って真紀に続いた。

