「オガタさんの、彼女なわけぇ?」

「ちがうよぉ」

「あー? じゃ、どっかのチームの人ぉ?」

「ううん」

「んー。じゃあ、真紀サンの連れだぁ」

「あたりっ」

2人で、顔を見合わせて、くすっと笑った。

へんな女の子。

「けど、あんたって、カタギっぽいじゃん」

「そぉ?」

いかにも中学生っぽい肩までのおかっぱ頭と、オリーブ少女みたいな服装のあたし。

へんかなぁ…?

「ねー。でも、あんた、ちょっと、かわいーよ」

ちりちりの髪を揺らして、人なつっこく笑った。

「あたし、かわいー女の子、好きなんだぁ」

かわいー? あたしが?

そんなこと、今まで誰にも言われたこと、なかった。

「変な顔しないでよぉ。あんた、自分がかわいーって、自覚、ないの?」

こくん、とうなずく。

そりゃぁ、眼がおっきいって、コトは認めるけど。