14才の地図

「松浪なんて、3キロ以上あるじゃん。とーいじゃん。…死んじゃうよぉ!」

朽木サンの腕をささえた。

「たった3キロ…。へーきだって…」

ずっ…。

急に、朽木サンの体重が、あたしの腕にかかった。

びっくりして、足をふんばる。

「朽木サンっ!」

もつれるように、ぺたんと地面に崩れた。

「やだっ! どーしたのっ! 返事してっ!!」

でも、朽木サンは、苦しそうな表情で地に伏したまま…。

このままじゃ…。

このままじゃ、死んじゃう…!

あたしは、もう、何がなんだか判らなくなった。

きゅーきゅーしゃ。

救急車、呼ばなきゃ!

とにかく、一目散に電話ボックスに走った。

「はやくきてぇっ! 朽木サンが、死んじゃうっ!」

もう、何を口走ったのか、憶えてない。

気がつくと、

ぽーぴー。ぽーぴー。ぽーぴー。

生まれて初めて乗った救急車のサイレンが、全身を駆けめぐっていた。