14才の地図

「まーいちゃんて、カワイイっ! ウブいんだもぉん」

あー。朽木サンも、そういう言い方したぁ。

「なんでー? あたし、なんか変な事ゆったぁ?」

「あーのねー。朽木サンってさぁ、俺らのリーダーな訳。知ってるぅ? ゾクの頭って、やっぱ、エライ訳よ」

「えー? 朽木サンって、頭なのぉ? じゃあ、真紀ちゃんて、頭の彼女ぉ?」

すごーい…。

かっこいー…。

「まーいちゃんて、やっぱ、ウブいわ。俺、気にいっちゃった」

真紀ちゃんが、くっくっくと笑ってる。

ちぇー、どーせ、あたしはウブいですよぉっ。

世間知らずの、イーコちゃんですよっ。

でも、もう、いーんだ。

ばいばい。イーコちゃんのあたし…。

これからは…。

車が、パーキング・エリアへ入った。

もう、そこら中に、派手な車がひしめいていて、なんだかお祭りみたいだった。

風防が頭の上まで伸びたバイクだとか、エビの尻尾をつけたのとか。

車は車で、地面にくっついてるようなシャコタンとか、青や緑のライトとか、変な飾りがびょーんとついてるのもある。