14才の地図

サンダルをつっかけて、家を飛び出す。

ダダダダダッ!

非常階段を駆け降りた。

「ばかぁっ!」

誰にともなく叫んで、通りへ走り出た。

まだ午前中なのに、太陽が、カッと照りつけている。

あああっ! うっとおしいっ!

ママが生きてる?

今さらそんなこと言われたって!

考えられないよっ!

パパの再婚?

勝手にしちゃえっ!

あたしは、もう、中3なんだからっ!

子どもじゃないんだからっ!

ぱこぉーん!

足元の空缶を蹴った。

あたしは、1人だって、ヘーキなんだからぁっ!

うー。

涙が、出てきた。

ぽろぽろぽろって、大粒の涙がこぼれる。