14才の地図

「それ、ほんとぉ!?」

頭の中が、ショートした。

「ほんとなのっ!?」

「あ、あらあら、ちがいますよっ。今のは、ちょっと…」

おばちゃんは、しどろもどろだ。

「ママは、生きてるの!?」

「ま、まいちゃん…」

「ママは、死んだんじゃなくて、あたしを捨てたのっ!?」

「こまっちゃったわね…」

なんで?

なんで、今ごろ、そんなこと…?

「や…だ…」

全身が、ぶるぶると震えた。

やだよ。

なんだよ、それっ!

カシャン!

フォークを、皿に叩きつけた。

キャベツが飛んだ。

困った顔の、おばちゃん。

「うそつきっ!」

ぱっと身を翻した。