最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。

このお話は、昭和50年代の湘南が舞台です。

バイクや車も当時のその方面の方御用達な雰囲気でチョイスしてみました。

当時のファッションも「オリーブ少女」なんて言葉に表れていたりします。

ちなみに「もってかれる」は「逮捕されること」で「不良、ふりお」などと表記されているのは、今は「ヤンキー」とでも言うのでしょうか?
このへんは、細分化され、いろいろな呼び名に変化したようです。

「Cビン」は「オロナミンC」のビンのことです。これにシンナーやトルエンなどを…ごにょごにょ…。

もちろん、湘南の風景も、当時の情報をもとに描きました。



インベーダーゲームが出てくるかこないかの時代。

インターネットも携帯電話もまだありません。

もちろん、携帯小説なんか、想像もつかないころのお話です。

そんな、一種のボーダーな時代には、不思議な魅力があると思います。

昭和30年代を描いた映画が、当時を支えた世代に圧倒的に支持されたように、時代には時代の臭いがあるのだなぁ、と思います。

この作品では、その時代のひとつの象徴として、暴走族をとりあげています。

暴走族も、今では、かなり珍しい存在になりました。



実は私も友人を十代の頃に亡くしています。

彼女は事件に巻き込まれ殺されてしまいました。

彼女とはもっと話をしたかったという思いだけが残りました。



今はもういない彼女へ…。

道を見失っている君へ…。

この物語を贈ります。

もうダメだと思ったとき、諦めない心の強さを、どうか育ててください…。

                   封月九楽