ざわざわ。ざわざわ。

「で、病院運ばれたけど、駄目だったってぇ」

「マジかよぉ。12トントラックにつっこんでぇ?」

「そぉ。信号無視。すごいスピードだったって。スクーターも、ぐちゃぐちゃ…」

真紀の机には、白い花が一輪。

赤い華のほうが、喜ぶのに…。

そんなことを、ちらっと思った。

あんとき、朽木は、あたしの名前を呼んだ。

もし、あの瞬間、朽木が真紀を呼んでたら。

つっこんでたのは、あたしかもしんない。

「頭、ワリィんだよ。自業自得だぜ」

「イキがって、ゾクなんかやってるから、死んじまうんだ」

ガタン!

あたしは、机と椅子、鳴らして立ち上がった。

「てめーらに何が判るってんだよっ!」

噂話してた奴らを睨みつけた。

少しひるんだみたいだったけど、自業自得ってゆった吉野が、言い返した。

「わかんねーよ! てめーで、勝手に死んだんだろがっ!」