看護婦さんが、あたしの体を支えてくれる。

「真紀ちゃん、だっけ?」

え?

看護婦さんを仰いだ。

「女の子だから、綺麗にしてあげなきゃね」

あぁ…。

その言葉が、じーんって胸にしみこんだ。

そうだよね。

傷だらけの、ホータイぐるぐるまきじゃ、かわいそうだよね。

あたしは、コクンってうなずいた。

綺麗にして、送ってあげたい。

そう思うと、泣けてきた。

きゅっ。

看護婦さんが、あたしを抱きしめてくれる。

やわらかい胸が、あたしの頬に触れた。

それは、すごく、あったかかった。