14才の地図

セピア、ブッとばして、海岸の防波堤のところまで来た。

半分、よじ登って、海、見る。

「ばかみてー」

これで、何度目だろう。自分の家から、逃げんの。

なんで、家になんか、戻ったのかなぁ?

不思議ぃー。

でも、参っちゃったよなぁ。

さつきサンが、パパと、なんて…。

そういえば、さつきサンの香水、パパの移り香とおんなじだったんだなぁ。

なんか、すっごく懐かしいって思ったのも、そのせいだったんだ。

やだな。それじゃ、まるで、あたしがパパを恋しがってたみたいじゃん。

ばっかばかしー。

あたし、ピエロじゃん……。

あーあ。誰かと喋りたいなぁー。

独りで泣くのは、もぉ、やめたんだ。

マックのトコに、電話、ある。

香奈美んちも、すぐそこ。

んーん。

『紫天使』とか『赤華』に関わってるコは、駄目。真紀とのゴタがバレちゃ、困るもんね。

あたし独りで、カタはめなきゃぁ。

じゃあ……。

えーこ。

あっははっ。

なに考えてんだろね、あたし。

電話は、やめにした。