2学期がはじまった。

クラスのみんなの、あたしを見る眼が変わってる。

いきなり、えーこたちのグループから、ハブにされた。

けど、そんなこと、今のあたしには、カンケーない。

こないだ、朽木がゆってた。

「確かに、死んじまっちゃ、なんにもなんねーかもしんねーけど、死ぬしゅんかん、『何か』が判るんなら、そんでもいーんでねーの?」

「世間じゃ、それじゃあ遅すぎるってゆーじゃん」

すかさずあたしは、反撃する。

「何十年生きたって、結局、判んねーまま死ぬ奴よりゃ、幸せだぜぇ」

「判んないから、幸せなのかもしんないじゃん」

「へー。そぉ?」

「だって、『なんで』って、思わないで生きてんのって、すっげー幸せだよ。なんで、あたしなんだろう。なんで、こんな風に生きてんのがあたしじゃなきゃ、なんないんだろーって」

「ばーか。それが、生きてるってコトじゃん」

「えぇ?」

「考えてねーヤツは、生きてるってゆわねーんだよ」

「なぁんか、むちゃくちゃな理論だぁ…」

朽木は、笑った。

「若者の暴走ってゆーだろ? 世間知らずのガキの、わがままな暴走って。けどよぉ、周りが、なんも見えなくなるくれーの一瞬って、誰もが経験できるわけじゃねーよな」

「そりゃぁ……」