14才の地図

「花火大会?」

ガタが大声出した。

思わず、そっちのほうに耳が行く。

朽木サンとガタが、深刻な話をしてた。

けど、話の内容はだいたい見当つく。『血狼』のコトだ。

「招待してやろーじゃねーの。俺たちの花火大会に」

「人が多すぎるんでねーの? ヘタすりゃ、もってかれっぜぇ」

朽木サンは、鼻で笑った。ときどき、この人は、ゾッとするよーな、凄絶な笑いかたをする。

いつ、死んでもいいって、眼をする。

「ばかか、おめー。夜中まで人が居るかよ」

「あ? あぁ、そーか」

鎌倉花火大会は、8月10日、由比ヶ浜とか、材木座の辺りで行われる。

海岸で見てると、頭の真上でおっきな花火が爆発して、空から星が降ってくるみたいなんだ。

たまに、燃え残りが、火ィついたまんま、落ちてきて、スリルあるし。

「『血狼』のヤツら、勢力拡大してるみてーだぜ。朽木を殺ったってゆー、肩書きでな」

「ふん。そんなもん、ぶっつぶしてやるまでさ」