3日くらいして、あたしは、のり子の家に戻った。

あのまま朽木サンの家にいて、おかしなことになっちゃったら、真紀に合わす顔がないって、思ったから。

あたしは、もしかしたら、朽木サンに惚れてるかもしれない。

だけど、朽木サンと真紀のカップルは、本当に恋人同志ってカンジで、うらやましいって思うんだ。

雰囲気のいいカップルは、見つめていたくなる。

朽木サンも、真紀も、あたしの憧れだから。

大切な人だから…。

このまま、そばで、見つめていたい。

彼らを大切に思う気持ちにくらべたら、あたしのちっぽけな想いなんて…。

そんなふうに、自分に言い聞かせた。



あの日から、なにかにつけて、弥勒寺が世話をやいてくれる。

まだスクーター、乗れないだろうって、アッシーやってくれたり、とにかくマメ。

なんで?

って訊いたら、俺、プータローで、暇だからって。

よくわかんない奴。

今日も、もうじき、迎えにきてくれることになってる。

えーこと約束してるんだ。