14才の地図

羽賀は、席を立ち、あたしに近寄って来た。

あたしは、一歩、二歩と、あとずさる。

トン。

背中が、壁についた。

羽賀の手があたしの肩にかかる。

「いやっ!」

抵抗したけど、あたしの体は、ぱたんと倒され、身動き出来ないように、組み伏せられてしまった。

床に、顔を押しつけられる。

「はなしてぇ!」

必死でもがくけど、大男の羽賀からは逃れられなかった。

「なんで、おまえが、そんな頑なな態度をとる? ウラがあるとしか思えんだろーが」

佐波が、ポケットからマッチを取りだして、1本すった。

羽賀が、あたしの左腕を、床に固定する。

「早く喋らねーと、火傷すんぜ」

佐波がマッチの火をあたしの腕に近づける。

「やだぁっ!」

「じゃあ、喋んなっ!」

ゆらゆら揺れる炎が、あたしの眼前に迫る。

あたしは、ゴクリと生唾を呑んで、その恐怖に耐えた。