14才の地図

「はい。…朽木サンは、特攻服姿で、頭に包帯を巻いてました。まいサンは、その横で、心配そうにしていました」

「場所は?」

「片瀬山入口です」

「時間は?」

「まだ、10時すぎだったと思います」

あぁ。間違いない。

それは、あたしだ…。

だけど、どーしたらいーの?

みんなだって、朽木サンのコト心配してるのに…。

でも、朽木サンは、誰にも言うなって言った。

特に、ケガの程度とか、言うなって。

でなきゃ、みんなが無鉄砲に飛び出して行くからって。

どっちの気持ちも判る。

お互い、心配してるんだ。

「まい。確かか?」

緒方くんが、また、訊いた。

あたしは、きゅっと口をむすぶ。

駄目だ。

何か喋ったら、全部、嘘になる。

嘘は、もう、つきたくない。