しかし…
愛美の事や岸本、田中の事を思い出すと、やはり自分にしか終わらせる事が出来ないと、強く思った。
やがて時刻は正午を過ぎ、そして坂口 英二郎さん宅の入口を眺めていると、直ぐに15時を過ぎた。
さすがに、私達も焦ってきた。このまま帰宅しないという事になれば、殆ど決定的な情報も無いまま、放送時間を迎えてしまう事になる。
運転席に座っている愛美が、不安そうな表情で私の顔を覗き込んだ。
「どうする?
このまま、ここで待っていても…」
「ちょっと待って…あれ!!」
その時――
1台の白い軽自動車が、坂口 英二郎さん宅の敷地に入っていった。
もしかすると、帰宅したのかも知れない。
私達は路肩に停めていた車から飛び出すと、急いでその白い軽自動車の元に走って行った。
敷地内に入った時、運転席から老人が降りてきた。
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