恋スル運命

「観察されてるみたいで苦手です」




観察、というのとはニュアンスが少し違う。




カイさんの視線は居心地が悪い。




まるで私のすべてを見透かそうとするみたいな眼差し。




あの目を見てると胸がざわついて落ち着かなくなるの。




『はは。カイが聞いたら何て言うかな?珍しく乗り気っぽかったから落ち込むだろうな〜』




「ジョージさんっ」




『大丈夫。言わないよ』




クスクス笑いながら私のこめかみにキスを落とす。




『完成するまで我慢して?その前にきっと描かれることにも馴れてくるさ』




ジョージさんの慰めの言葉に曖昧に頷くことしか出来なかった。