恋スル運命

ふんわりと鼻腔をくすぐる香ばしいにおいにつられて目を開けた。




見慣れない、真っ白で高い天井にここはどこ?となるけれど、

それも一瞬の事で、自分がどこにいるのか思い出す。



大きなベッドには私ひとり。




昨日、夜を共にしたジョージさんの姿はない。




代わりに開け放たれた寝室のドアの向こう側に人の気配とコーヒーの香り。




ああ、私コーヒーの香りで目を覚ましたんだ。




起き上がろうとするとベッドが小さく軋んだ。




そしてわずかな体の異変に顔をしかめる。




下腹部に鈍く残る痛みが、夜の情事の証とでも言わんばかりに主張している。




『おはよう』