大晦日の夜。

TVでは、
新年の、カウント・ダウンをしている。

年が明けて、佐紀が、電話をかける。

佐紀 「あっ、梨沙ー。
    あけましておめでとうー」

梨沙 「はいはい、あけおめ。ことよろ」

佐紀 「ねえ、明日、あっ、今日か、
    初詣、行かない?」

梨沙 「うん、いいねー。
    友理も誘って、行こっ」

佐紀 「うん、そうだね。
    ねえねえ、紅白、見た?
    今年、どっちが勝ったのかなあ」

梨沙 「何?白じゃん。見てたんでしょ?」

佐紀 「ざんねーん。
    それは、去年の紅白でーす」

梨沙 「あっ、お主、謀ったな」

佐紀 「何、それ。水戸黄門? 
    時代劇なんか、見てるの?」

梨沙 「いいじゃん?
    パパが見てる時、たまにね」

佐紀 「ハハハ、でねっ、紅白の……」


話は、尽きることなく、続いている