私服姿の、佐紀、梨沙、友理が
並んで歩いて来た

梨沙 「友理が、あんなこと言うから、
    本当に、大晦日まで
    やるかと思ったじゃん」

友理 「前んトコは、そぅやったもん。
    ホンマに、休みなんか、全然、
    無かったで」

佐紀 「ふーん。スゴかったんだね」

友理 「うん。強いのは、強かってん。
    せやけど、オモロい事、何も、
    無かってん」

梨沙 「それも、ちょっと、辛いなあ」



坂道を上っていると、笛の音が聞こえた

そちらを見ると、下に、体育館

窓から、中が見えた。

中では、バスケット部が、練習している

梨沙 「あっ、ここ、港北の…」

佐紀 「あれ、バスケット部じゃない?」

梨沙 「そうだ、バスケ部だ。
    まだ、練習してんじゃん」

友理 「どこ? ここ」

梨沙 「コウホク。
    この前、200点取られた」

友理 「ああ、あの…。

    そやけど、200点って、
    どないしたら、そんな、
    取られるのん?」

佐紀 「正確には、202点だけどね」

梨沙 「仕方ないじゃん。
    取られたんだもん」

友理 「やっぱ、強いとこは、
    大晦日まで、やんねんなあ」

佐紀達は、体育館の中をじっと見つめた