部活~ウチら、バスケ部~中学編


三田 「よし、次、34秒」

友理が、コーチに聞こえないように、つぶやく

友理 「えー、まだやんの?
    もう、カンニンしてや」

友理、渋々、エンド・ラインに並ぶ

三田が、笛を吹く。必死に走る、友理



三田 「30、1、2、3、4」

梨沙が、ギリギリで、飛び込む

友理が、遅れて、飛び込む

全員、膝に手をつき、ハアハアいっている

三田 「いいな、8分走るためには、
    16分走れなきゃダメだ。
    16分走るためには、
    32分走れなきゃダメなんだ。

    そして、ラスト2分、
    全力で走れなきゃ、ダメなんだ。

    特に、ディフェンスには、
    無駄な動きなんて無い。
    ムダなのは、止まっている時間だ」

言いながら、皆の前を横切って、
逆サイドへ歩いて行く

ストップ・ウォッチ、2分で止め、リセット

三田 「よし、次、ラスト。ただし、
    一人でもクリアできなかったら、
    もう一回。

    いいな、1秒でも遅れたら、
    もう1回だからな。
    友理!、頑張って走れ」

口を真一文字に結んで、うなづく、友理

三田 「よし、最後はオマケで、
    35秒にするから、頑張れよ」

全員、エンド・ラインに並ぶ。

三田が、笛を吹く

必死に走る、友理



三田 「30、1、2、3、4」

最後に、友理が、少し遅れて、飛び込む

合わせて、ストップ・ウォッチを止める。

皆が、膝に手をついたまま顔を上げて、
三田を見つめる