佐紀の家。
家族で夕食。佐紀、父、母、弟
母が弟の皿を見て
母 「ちゃんと食べなさい、
ほら、また、ニンジン、残して」
弟 「だってー」
母 「お姉ちゃん、見てごらん。
ちゃんと食べてるでしょう。
偉いわねー。
ちゃんと食べられるように、
なったのね」
弟 「だってー」
佐紀 「食べなきゃ、大きくなれないぞ」
弟 「いいもん」
佐紀 「いいもん」
口をとがらせて、弟の真似をする佐紀
母 「部活、ちゃんとやってるの?」
佐紀 「うん、やってるよ」
母 「でも、ずいぶん、
帰りが早いじゃないの。
何か、あったの?」
佐紀 「だって、コーチが、
5時半には、終れって」
父 「ほー、そうなんだ」
母 「へー、そんなんで
大丈夫なのかしらね」
佐紀 「わかんない」
母 「まっ、生活が規則正しくなったし、
何か、考えがあるのかしらね」
佐紀 「かもね」
父 「ほー、そうなんだ」
母 「早く帰れるって事は、勉強
する時間が出来たという事よね。
来年は、受験なんだから、
しっかり勉強しなさいよ」
佐紀 「うん、ぼちぼち、やってるよ」
父 「おっ、
お父さんが教えてやろうか?」
父の前に、手をかざし
佐紀 「大丈夫、自分でやる」
キッパリ断る、佐紀

