部活~ウチら、バスケ部~中学編


三田が帰ろうとすると、顧問がやって来た。

顧問 「ああ、コーチ、来てましたか。
    よかった。はい、コレ」

顧問は、三田にプレートを渡す

三田 「何ですか? コレ」

三田は、プレートを見る。
[入校許可証]と書かれている。

顧問 「いやあ、最近、物騒ですからなあ。
    不審者と間違われないように
    しないと。

    校内に入る時は、
    それを着けておいて下さい。

    コーチのその姿だと、
    無きにしも非ずですから」

梨沙が、手を叩きながら

梨沙 「ハハハハ、言えてる」

振り返り、梨沙をニラむ顧問。

かしこまる、梨沙

下を向いて笑いをこらえてる佐紀が、
梨沙を肘で小突く

梨沙も、下を向いて笑いをこらえて、
小突き返す

三田 「そうですかぁ?
    じゃあ、そうします」

顧問は、梨沙たちをニラみながら

顧問 「大変だったんですよ、
    校長の許可、取るの。
    もう、拝みたおして……」

笑いを押し殺して、佐紀が、

佐紀 「先生。
    コーチ、もう、いませんけど」

振り返り、後ろを見る顧問

顧問 「えっ、あっ、ありゃ?」

顧問の後ろで、全員、笑いをコラえている

再び、佐紀達の方へ振り返り

顧問 「お前たち、もっ、もう、
    帰る時間だぞ。早く帰れ」

全員 「はーい」

顧問 「寄り道なんかしないで帰るんだぞ」

顧問に背を向けた瞬間、皆の笑いが爆発した

全員 「キャハハハハハ、はーい」