笛が鳴る
三田 「集合」
走って集まる部員達
三田 「フェイクは、リズムだ。
佐紀、手を出せ」
三田は、佐紀の前に、手をかざす
三田 「この手に、付いて来い」
三田は、手をゆっくり左右に振る
佐紀も手をかざし、三田の動きに付いてゆく
三田が、中央で、折り返す
あわてて、佐紀も折り返すが、
三田は、逆に手を動かせる
三田と佐紀の手の動きが、すれ違う
三田 「これが、フェイクだ」
三田が、手を叩く
タン、タン、タタ、タン、タン、タタ
三田 「このリズムを覚えろ。
そして、それに必要な動きが、
サイド・キックだ。
右へ行く時は、左肩が動く。
左へは、右肩」
ゆっくり、動かせて、見せる三田
三田 「最初のフット・ワークは、
体の使い方を覚えるために
やっているんだ。
疲れさせるためなんかじゃない。
だから、正しい動きでしないと、
あとで、困るぞ」
納得したように、うなずく佐紀達
三田 「よし、それで、やってみろ」
再び、1対1が始まる

