運動場の隅に、
ハーフ・コートが石灰で描かれている
コートに入り、回りを見回す、部員達
梨沙 「えー、こんな所で、やるの?」
雅美 「リングは……、やっぱ、無いね」
友理 「せやけど、シュート練習、
書いてあったやん」
梨沙 「1:1も」
佐紀 「どうするつもりなんだろう」
そうつぶやきながら、回りを見る、佐紀
近くで、サッカー部が、練習している。
横では、テニス部
笛が鳴る
三田 「集合」
歩いて、ゆっくり集まる部員達
三田 「まず、言っておきたいことがある。
時間は無限にあるわけではない。
バスケットには、
終わりの時間がある。
終了の笛が鳴ったら、
そこで終わりだ。
あと10秒あれば勝てたのに、
と言ってもダメなんだ。
だから、時間は有効に
使わなくてはいけない。
この集まって来る時間も、
練習時間なんだけど、
練習している時間ではない。
そしてこの、説教くらっている
時間も、練習じゃない。
練習は、やればやるほど、
上手くなるんだから、
無駄な時間を無くすように。
いいな」
部員 「はい」
三田 「じゃ、練習、始めるぞ。
フット・ワークからだ」

