各自、シュートを勝手に打っている
しかし、あまり入っていない
梨沙が、佐紀の所へ来る。友理も来る
梨沙 「ねえ、この練習、これでいいの?」
佐紀 「んー、何していいか、
わかんないんだもん」
友理 「あっ、あのミニバスの本は?」
佐紀 「読んだけど、
たいしたこと、書いてないみたい」
友理 「ミニバスやもんなあ」
佐紀 「あの本、初心者向け、みたい」
梨沙 「ふーん。せっかく、
ボール、使うんだから、なんか、
ちゃんとした練習、したいなあ」
佐紀 「それは、私も、そう思うよ。
たくさん、部員がいれば、
いろんな練習、出来るんだけど。
でも、5人しか、いないんだもん」
梨沙 「3年の、先輩に、頼もうか」
佐紀 「ダメだよ。
3年生は、受験なんだから」
梨沙 「そっかぁー」
佐紀 「また、調べておくから…」
友理 「あの練習、いつまで続くんやろ」
梨沙 「ホント、この練習、無かったら、
私ら、陸上部じゃん」
友理 「コーチ、ホンマに、
教えてくれるつもりなんやろか?」
梨沙 「ずーーーっと、同じ練習じゃん。
佐紀、何か新しい練習、考えてよ」
佐紀 「ダメだよ。コーチが、
やれって言ってんだから」
梨沙 「じゃあ、もし、
コーチがもう、来なかったら、
ずっと、あの練習、続ける気?」
友理 「3年生になっても、
やってたりして」
佐紀 「そんなこと無いよ。来てくれるよ…
……きっと」
不安そうに、遠くを見る佐紀。

