部活~ウチら、バスケ部~中学編


友理の家、夜、
友理は、居間で、ソファに座り、
ぐったりしてテレビを見ている。

   「ふぁーーぁー」

台所から、母が声をかける

   「あら、居ったん? 
    宿題、済んだのん?」

   「いいや………まだ…」

   「どないしたのん。
    えらい、しんどそうやん」

しかし、楽しそうに話し出す、友理

   「あのな、佐紀はな、もう、鬼やん。
    あれ、絶対Sや、ホンマ。
    コーチのメニューを、
    真面目に、全部やんねん。
    やめよぅ言うても
    全然聞かへんねん。

    なんで、センター、こんなに
    走らなあかんねんて思うんやけど、
    走ることばっかりや。

    せやから、もう、
    しんどうて、しんどうて」

大きく、ため息をつく、友理

   「そない、しんどいんなら、
    辞めたらええやん」

   「やってる時は、
    いつも、そう思てんねん。
    明日は辞めたろ!って。

    せやけど、次の日になったら、
    また、みんなの所に行ってんねん。
    なんでやろ」

皆の事を考える友理。優しく微笑む母

   「コーチは、どうなん?」

   「次の日、1回しか来てへんから、
    よう、わからんわ」

   「ふーん。大丈夫なん?そのコーチ。
    まあ、あかなんだら、
    辞めたらええんやから」

神妙な顔つきになる、友理

   「うん、せやけど、
    もう、逃げとうないねん。
    しんどいのは、しんどいんやけど、
    ツラくは無いねん。

    みんな、ええ子やから、
    たぶん、大丈夫」

   「そう。みんなのこと、話す時、
    楽しそうやもんね。
    ええ友達に会えて、よかったやん。
    今度。家(うち)、
    連れて来や(きぃや)」

また、楽しそうな顔になる、友理

   「うん」