部活~ウチら、バスケ部~中学編


朝、佐紀のクラス

梨沙 「ふあぁーーー」

大きなあくびをしている梨沙の席に、
佐紀と友理が来る

佐紀 「どうしたの。早寝、早起き
    してるんじゃなかったの?」

梨沙 「今まで、目一杯、
    夜更かし、してたじゃん。
    そんなに簡単に、
    変えられないって」

友理 「私もー」

佐紀 「何時に起きたのよぉ」

梨沙 「7時。前は、
    ギリギリまで、寝てたのに。
    これでも、結構、努力してんだよ」

佐紀 「ねえ、今、ボール、
    全然使わないじゃない?
    だから、朝、シュート練習、
    しようと思うんだ」

梨沙 「おっ、いいねえ。
    ボール、触ってないと、
    バスケ部だってこと、
    忘れちゃいそうだもんね」

友理 「と、言うことは………、朝…」

佐紀 「うん、7時。体育館、集合ね」

梨沙 「えーー、
    じゃあ、もっと早く起きなきゃ
    ならないじゃん。
    それは、ちょっとぉ……」

佐紀は、悪戯っぽく、梨沙をのぞき込み、

佐紀 「シュート練習だよ、シュート練習。
    ボール、使えるんだよ」

上を向いて、しばらく考える梨沙

梨沙 「もう、しゃあないなあ。
    わかった。行くよ」

友理 「私も、行くわ」

佐紀 「じゃあ、決まり。明日からね」

外では、ポツリ、ポツリと、
雨が落ち始めていた。