-----1週間後-----
校門のところに、佐紀、梨沙達4人が
次々、ランニングから帰って来た。
皆、膝に手をついて、ハアハア言っている
佐紀 「友理は?」
梨沙 「かなり後ろのほうを、走ってたよ」
佐紀 「じゃあ、ちょっと、休憩」
佐紀達が、校舎入口の階段に腰かけて、
水を飲んでいると、友理が帰ってきた。
友理は、膝に手をついて、
ハアハア言っている
佐紀 「さあ、練習始めるよ」
佐紀が立ち上がる
友理 「ちょっと待ってぇ、
今帰ってきたばかりなんやから」
膝に手をついたまま、顔を上げて言う。
友理 「たまにゃ、楽な練習、しようよぉ」
佐紀 「ダメッ。次、コーチが来るまで、
ちゃんとしてなきゃ」
友理 「だってぇ…」
佐紀 「じゃあ、水を飲む間だけ、
待ってあげる」
友理 「私だけ、
いつも、いつも、休み無しやん。
こんなはずや…」
梨沙 「そのほうが、
いい練習になるじゃん」
ポンと背中を叩き、校舎へ入って行く
友理 「そんなん言うたって、
私、もう……」
と言いながら、ヨロヨロ後を追って行った
皆が好奇の目で見ている中、練習をしている
走る練習、バック・ランニング
サイド・ステップ
跳ぶ練習、サイド・キック
両足ジャンプ
フット・ワークが続く
友理はヘトヘト。一人、遅れている
教室の奥で、数人が談笑している。
その中の一人、雅美は、フット・ワークで
通り過ぎる佐紀達を、じっと見ていた。

