顧問と三田は、入口に歩いて行く。

顧問 「200点ですよ、200点。
    しかも、こっちは0点。
    高望みなんかしません。
    普通に、バスケットの
    試合が出来たら、十分ですよ。
    でも、まあ…、それで、まあ、
    一回でも勝てれば……ねっ」

三田 「どうなるかは、
    あの子達次第ですね」

顧問 「ですよねえ。
    まっ、ここはひとつ…なんとか…」

三田 「校舎の中、
    見せてもらって、いいですか?」

顧問 「ああ、はいはい、どうぞ、どうぞ」



3人、コーチの後姿を見送りながら

梨沙 「もう、先生、
    あっさり認めちゃったじゃん」

佐紀 「体育館、使えないなんて…」

友理 「ウチら、どこで練習するんやろ」

佐紀 「コーチ、何、考えてるんだろう」

梨沙、2人の前に立ち

梨沙 「ねっ、ねっ、それより、
    どんな練習になるんだろうね」

友理 「楽で、上手うなる練習がええわ」

梨沙 「うん、それ、いい」

佐紀 「そんなの、あるのかなあ」

友理 「コーチやったら、
    いろんな練習、知ってんやから、
    きっと、あるんちゃう?」

梨沙 「だよね、だよね。楽しみだなあ」

遠くを見つめる5人