5人並んだ前に立っている、三田。横に顧問
三田 「えっとぉ、君たちの練習を
見てくれないかと、先輩に
頼まれたんだけど…」
あたりを見回して
三田 「部員はこれだけ?」
佐紀 「はい、これで全員です」
顧問 「4人だったんですが、
ようやく一人、入ってくれまして、
これで何とか、
試合は、出来るようになりました」
三田 「そうか…、まあいいや。
キャプテンは?」
佐紀が、おずおずと、手を上げる
三田 「うん、わかった。
で、君たちは強いの?」
顔を見合す、佐紀と梨沙。
顧問が口をはさむ
顧問 「えー、私達の目標は、
得点フタケタ、失点フタケタです」
三田 「フタケタ?」
顧問 「えー、つまりぃ、
ぶっちゃけて言いますとぉ、
得点フタケタ、
せめて10点は取ろうぜ、
失点フタケタ、
100点取られちゃだめだぞ、
って事です」
三田 「ああ、そういうこと」
顧問 「この前、200点取られました。
ハハハハ、
もう、笑うしかないですよね。
まっ、こんなチームですけど、
なんとか、お願いします」
三田 「はあー……、できるかなあ」
そう言って、頭をかく三田
三田 「まあ、ちょっと、
君たちの練習を見せてもらおうか。
練習メニューって、あるのかな?」
佐紀が、折りたたんだ紙を差し出す。
広げて、メニューを見る三田
三田 「これ、誰が、考えたんだ?」
佐紀が、おずおずと、手を上げる
顧問 「おお、スゴいじゃないか。
あの本、役に立ったのか?」
自信なさそうにうなずく、佐紀
三田 「そうか。じゃ、後、
続けて、やってもらおうか」

